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CSL、遺伝性血管性浮腫(HAE)の急性発作の発症抑制薬 「アナエブリⓇ皮下注200mgペン」発売

-  「アナエブリⓇ皮下注200mgペン」は、遺伝性血管性浮腫(HAE:Hereditary angioedema)の急性発作の発症抑制」を効能・効果として、2025年2月20日に製造販売承認を取得
- HAE発作発現の主要開始因子である活性化第XII因子(FXIIa)を阻害するファースト・イン・クラスのモノクローナル抗体製剤であり、月1回の皮下投与が可能な、本領域で初のプレフィルドペン製剤
- CSLは、40年以上にわたり、遺伝性血管性浮腫(HAE)において継続的に革新的な治療薬を開発・提供してきた

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CSLベーリング株式会社(本社 東京都港区、代表取締役社長 吉田いづみ)は、本日、「遺伝性血管性浮腫(HAE:Hereditary angioedema、以下HAE)の急性発作の発症抑制」を効能・効果とする、新規のヒト抗活性化第XII因子モノクローナル抗体「アナエブリⓇ皮下注200mgペン」(一般名:ガラダシマブ(遺伝子組換え)以下、「アナエブリⓇ」)を発売しましたのでお知らせします。

「アナエブリ」は、全身の様々な部位で血管性浮腫を引き起こす原因である活性化第XII因子(FXIIa)を阻害する、新規のヒト抗活性化第Ⅻ因子モノクローナル抗体で、月1回投与が可能な初のプレフィルドペン製剤です。HAE患者(日本人を含む)を対象とした国際共同第Ⅲ相試験であるVANGUARD試験1およびその非盲検延長試験2における有効性と安全性のデータに基づき、2025年2月20日に厚生労働省より製造販売承認を取得しました。

CSLベーリング株式会社の代表取締役社長、吉田いづみは次のように述べています。
「ファースト・イン・クラスの作用機序を持ち、月1回投与のプレフィルドペン製剤という高い利便性を備えた「アナエブリ」を、遺伝性血管性浮腫(HAE)の新たな治療選択肢として日本の患者さんにお届けできることを、大変嬉しく思います。

本製品は、HAE領域において革新的な治療を提供し続けてきた、当社の40年にわたる取り組みの成果です。「アナエブリ」は、予測困難な発作に苦しむ患者さんに対し、長期的な発作抑制を可能にする新たな治療選択肢として、疾患負担の軽減と生活の質(QOL)の向上に寄与することが期待されます1

当社は「アナエブリ」の承認により、「ベリナートP静注用500」および「ベリナートⓇ皮下注用2000」に加え、さらに包括的なポートフォリオを提供できるようになりました。これにより、当社が長年にわたり注力してきたHAE領域において、患者さんの多様化するニーズに、より的確にお応えすることが可能となります。」

【HAEについて】
遺伝性血管性浮腫(HAE)は、再発性かつ予測困難な浮腫の発作を特徴とする希少な遺伝性疾患で、重篤な症状を伴い、場合によっては生命を脅かすこともあります。発作は痛みを伴い、腹部、喉頭、顔面、四肢など、さまざまな部位に現れます3。HAEは「原発性免疫不全症候群」の指定難病の一つに認定されており、日本での診断・治療中の患者は約430名と報告されています4。海外では、50,000人に1人の割合で発症するとされ5、日本には約2,500人の患者がいると推定されています3

【「アナエブリ」について】
「アナエブリ」は、新規の活性化第XII因子阻害モノクローナル抗体(抗FXIIa mAb)で、ブラジキニンを介する血管性浮腫の一種であるHAEの発作の発症抑制を目的とした月1回皮下投与が可能な製剤として、臨床試験第Ⅲ相1を完了しました。「アナエブリ」は、CSLが初めて承認を取得した自社開発の遺伝子組換えモノクローナル抗体です。

「アナエブリ」は、血漿タンパク質である活性化第XII因子(FXIIa)を特異的に阻害します。FXIIが活性化されると、浮腫形成を引き起こす一連の反応が始まりますが、本剤はFXIIaを標的とすることで、この反応の最上流を阻害します。

2025年4月現在、「アナエブリ」は2025年1月14日にオーストラリア医薬品庁(TGA)、2025年1月24日に英国医薬品医療製品規制庁(MHRA)、2025年2月11日に欧州委員会(EC)、2025年2月24日にスイス医薬品局(Swissmedic)から承認を取得しています。

【「アナエブリⓇ皮下注200mgペン」の製品概要】

製品名

アナエブリ皮下注200mgペン

効能又は効果

遺伝性血管性浮腫の急性発作の発症抑制

用法及び用量

通常、成人及び12歳以上の小児には、ガラダシマブ(遺伝子組換え)として初回に400mgを皮下投与し、以降は200mgを月1回皮下投与する。

承認取得日

2025年2月20日

薬価収載日 2025年4月16日
発売日 2025年4月18日

製造販売

CSLベーリング株式会社


【CSLベーリング株式会社について】
CSLベーリング株式会社は生物学的製剤を専門とするグローバル企業として重篤な疾患や希少疾患の治療や予防に使われる革新的な製剤を世界中の患者さんにお届けすることを使命としています。免疫・希少疾患領域、血友病領域及び救命救急・止血領域を主要領域としています。 詳細はhttps://www.cslbehring.co.jpをご覧ください。

【CSLについて】
CSL Limited(ASX:CSL、USOTC:CSLLY)は、血友病、免疫不全症候群の治療薬、インフルエンザ予防ワクチン、鉄欠乏症や腎臓病の治療薬など、生命を救う医薬品の豊富なポートフォリオを有するグローバル・バイオテクノロジー企業です。1916年の創業以来、最新のテクノロジーを活用して生命を救う、という約束を原動力に活動してきました。現在、3つの事業であるCSL Behring、CSL Seqirus、CSL Viforを含め、全体で社員32,000人を擁し、世界100ヵ国以上の患者さんの救命に寄与する製品をお届けしています。ビジネスにおける強み、研究開発への集中、卓越したオペレーショナル・エクセレンスを組み合わせた当社のユニークさが革新的製品の開発、そして提供へと繋がり、患者さんの充実した人生を支えています。
バイオテクノロジーの将来性に関する記事についてはCSLBehring.com/Vitaをご覧ください。また、X.com/CSLBehringでフォローをお願いいたします。
詳細はhttps://www.csl.com/をご覧ください。

Reference:

  1. The LANVET, Volume 401, Issue 10382p1079-1090April 01, 2023
  2. Allergy 2025 Feb;80(2):545-556. doi: 10.1111/all.16351. Epub 2024 Oct 7.
  3. Longhurst HJ, Bork K. Hereditary angioedema: causes, manifestations, and treatment. Br J Hosp Med. 2006;67(12):654-657.
  4. 大澤勲編:難病遺伝性血管性浮腫 HAE 医薬ジャーナル社
  5. Ghazi A et al., Biologics. 2013;7:103-13. doi: 10.2147/BTT.S27566

 

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