エイフスチラは、薬物動態(PK)特性を改善し高純度の製剤を血友病A患者さんに提供することを目的として開発された、シングルチェーン(単鎖)構造をもつ遺伝子組換え血液凝固第 VIII因子(recombinant, single-chain coagulation FVIII:単鎖rVIII)製剤です。
本剤は独自のシングルチェーン構造により、血液凝固第VIII因子の分子の安定性を高め、週2回または週3回の投与により出血予防効果をもたらします。
成人及び小児の血友病A患者(FVIII活性1%未満)を対象に、PKプロファイル、安全性及び有効性を検討することを目的とした本剤の臨床開発プログラムでは、定期補充療法により年間自然出血率(AsBR)の中央値が0という優れた治療効果が示されました。また、本臨床開発プログラムにおいて、治療歴のある患者での(中和抗体)インヒビターの発現は認められませんでした。
本剤は7つの剤型規格があり、投与量調整の面からも患者さんに高い利便性をもたらすことができるものと考えます。
エイフスチラは出血リスクを下げる「定期補充療法」、出血時の「オンデマンド療法」、手術前後の周術期管理に使用することで、血友病A患者さんの活動的な生活を支え、QOL向上に寄与するものと期待しております。
「エイフスチラ」は、治療によるベネフィット[高い親和性(affinity)、ライフスタイルの改善(Lifestyle)、有効性の持続(Longer-acting)]より命名しております。
CSLベーリングはこれからも、患者さんやご家族の生活の質の向上や、社会における血友病などの出血性疾患の患者さんに対する理解の深まりに寄与することを目指してまいります。
■製品概要:エイフスチラ®〔ロノクトコグ アルファ(遺伝⼦組換え)〕の製品概要販売名 |
エイフスチラ靜注用250、500、1000、1500、2000、2500、3000 |
一般名 | ロノクトコグ アルファ(遺伝子組換え) |
効能又は効果 | 血液凝固第VIII因子欠乏患者における出血傾向の抑制 |
製造販売 | CSL ベーリング株式会社 |
製造販売承認取得日 | 2017年9月27日 |
■血友病Aについて
血友病Aは血液を固める血液凝固VIII因子が生まれつき不足、または欠乏しているため、出血したときに血が止まるまでに時間がかかる病気です。関節内に出血を繰り返し起こすことで、ひざやひじ、股関節などに変形や機能障害が生じ、日常生活に様々な制約や困難をきたします。主に男性に発症し、国内患者数は約 5000名と報告されています。*1
血友病の治療は、不足している血液凝固因子を血液製剤で補う補充療法が中心で、定期的に製剤を投与することで血液凝固因子の活性を維持して出血を未然に防ぐ定期補充療法が一般的に行われています。
【お客様からのお問い合わせ先】
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【CSLベーリング株式会社(日本法人)について】
CSLベーリング株式会社は、生物学的製剤のグローバル企業であるCSLベーリング(本社:アメリカ)の日本法人です(本社:東京都江東区、代表取締役社長:ジャン・マルク モランジュ)。免疫・希少疾患領域、救命救急・止血領域、及び血友病領域を主要領域としています。
2016年に血友病治療領域に参入し、高いトラフ値を保ちながら、2週間に一度の定期補充療法を可能にした血友病B治療薬「イデルビオン®」を上市しました。2017年12月より2週間処方制限が解除され、患者さんの生活の質のさらなる向上に寄与することが期待されます。血友病領域では、さらに、2017年12月に国内初のシングルチェーン構造を持つ製剤である血友病A治療薬「エイフスチラ®」を発売致しました。
2017年9月には、ビタミンK拮抗薬服用中の患者さんの出血傾向を是正することを可能にした、日本で初めてとなる静注用人プロトロンビン複合体製剤「ケイセントラ®」を発売しました。
CSLベーリングは、世界標準の安全性を備えた、革新性の高い製剤の安定的な供給を通して、日本の医療に、ひいては患者さんやご家族の生活の質の更なる向上に貢献してまいります。 http://www.cslbehring.co.jp
血友病患者さんのためのサポート・応援サイト「ヘモフィリアナビゲーター」
http://www.hemophilia-navi.jp/index.html
【CSLベーリング株式会社(日本法人)について】
CSLベーリングは、生物学的製剤のグローバルリーダーです。未だ解決されていない患者さんのニーズに応えるため、最新のテクノロジーに基づき、血液凝固疾患、原発性免疫不全症候群、遺伝性血管性浮腫、遺伝性呼吸器疾患、神経系疾患などの治療に用いられる革新的な製剤を開発、提供しています。また、CSLベーリングの製品は、心臓手術、臓器移植、やけど、新生児の溶血性疾患の予防などにも広く使用されています。 CSLベーリングは、世界でも最大規模の血漿採取ネットワーク(CSL Plasma)を運営しています。親会社であるCSL(CSL Limited 、ASX:CSL)はオーストラリア、メルボルンに本社を置き、CSLグループ全体で従業員22,000人を擁し、世界60ヵ国以上で救命に寄与する製剤をお届けしています。
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1 平成29年度血液凝固異常症全国調査報告書(2017年5月31日)