Japan — 2017.02.15
CSLが 2017 年2 月15 日(現地時間)にオーストラリアで発表したプレスリリースを日本語に翻訳・編集したものをご参考までに提供させていただきます。内容および解釈は原文(英語)が優先します。原文掲載:http://www.csl.com.au/2017年上半期決算1
CSL著しい業績向上
CSL著しい業績向上
バイオテクノロジー領域で世界をリードするCSL Limited (ASX:CSL; 米国店頭市場:CSLLY)は本日、上半期(2016年12月31日)の税引き後純利益(NPAT)が、前年同期比8,700万米ドル増 (12%増)の8億600万米ドルとなったことを発表しました。1株当たり利益(EPS)は14%増でした。一昨年買収したノバルティスのインフルエン ザワクチン事業に関連する特別経費調整後の基本2NPAT は固定レート換算3で36%増、EPSは39% 増でした。
主要項目
財務関連
• 売上高 36億7,700万米ドル
o 固定レート換算18%増
• 金利・税金前利益(EBIT) 10 億9,500 万米ドル
o 固定レート換算 基本EBIT 38%増
• NPAT 8億600万米ドル
o 固定レート換算 基本NPAT 36%増
• 1株当たり利益(EPS) 1.77米ドル
o 報告値EPS14%増
o 固定レート換算 基本EPS 39%増
• 中間配当4 1株当たり0.64米ドル に増加
事業関連
CSLベーリング
• 製品売上、固定レート換算 18%増
• Privigen®の売上、固定レート換算 34%増;専門領域製剤の売上、固定レート換算 25%増
• Idelvion® (rFIX-FP) 堅調な立ち上がり
• Afstyla® (rFVIII-SC)ヨーロッパで承認
• CSL 830 (Haegarda®) – 米FDAによるBLA 申請受理
• CSL 112 – 第2b 相試験、良好な結果
• 3つの新しいモノクローナル抗体で第I相試験開始
• 多量体Fc開発のために Momenta社とライセンス契約締結
インフルエンザ(Seqirus)
• 4価Afluria®(インフルエンザワクチン)米FDAにより承認
• Fluad®(アジュバントインフルエンザワクチン)アメリカで発売
• アメリカ市場で今シーズンの季節性インフルエンザワクチンを最初に流通
資本の運用
• 5億5,000万米ドルの新規私募債
• 5億豪ドルの新規自社株買戻し5 を継続中 11%まで完了6
CSLの最高経営責任者兼マネジングダイレクターのポール・ペローは述べています。
「CSLは、明確な戦略の実行に集中した結果、堅調な業績をお さめることができました。コマーシャル活動の拡大やスキル向上への投資、研究開発活動の成果に加え、高い効率性を追求し業界を牽引していくことに一貫して 取り組んできたことが株主利益にもつながったものと考えています。その結果、市場環境の大きな変化にも対応できる事業体制を整えることができました。この ような体制のもと、CSLは、世界中の患者さまに、生命を支えることのできるイノベーションをお届けするという約束を果たしてまいります。」
血漿採取センターの拡大を戦略的に継続し、現在ではアメリカとヨーロッパで、合計160を超えるセンターを運営しています。上半期のハイライトとして、液 状静注免疫グロブリン製剤Privigen® の 売上が34%成長しました。専門領域製剤は25%、同業他社の供給問題の要因もあり、アルブミン製剤は19%の伸びとなりました。戦略 の実行により、救命に寄与する製剤を必要とする患者さまにお届けすることができました。
Seqirus事業では、複数の新製品の認可を取得し、収益性の回復と成長のために数多くの施策を導入することにより、着実な進展を遂げました。
見通し(2016 営業年度為替レートに基づく)
CSLの持続的成長のため、かつてないほどの準備を整えています。バイオテクノロジー領域におけるグローバルリーダーとして、革新的な医薬品を開発し患者 さまにお届けする約束を果たすため、60ヵ国以上で事業活動を展開しています。CSLの成功は、30ヵ国以上で活動する17,000人を超える社員の専門 性と責任感によって支えられています。
今後も、特に免疫グロブリン製剤、専門領域製剤、アルブミン製剤などのCSL製品に対する高い需要が継続するものと期待されます。上半期にみられた他社の 供給問題に起因する市場変化も今後、解決されると予想され、平常な状態にもどるものと考えます。血友病製剤市場は次々と新しい製品が出ており、引き続き競 争の激しい状況ですが、CSLはIdelvion® (rFIX) や Afstyla® (rFVIII)といった画期的な独自製品の市場導入により、明るい展望をもっています。
Seqirusの業績転換は、引き続き順調です。18年度には、収益性の確保が期待されます。先に発表した計画のとおり、今年度は損失計上を見込んでいま す。
収益については、特に研究開発の分野において、マイルストーンごとの支払におけるタイミング、ライセンス契約、Seqirus事業の季節性や、その他のイ ニシアチブによる影響により、上半期と下半期での不均衡が予想されています。
CSLグループの通期税引後純利益(NPAT)は、固定レート換算で18-20%の成長を見込んでいます。16年度におけるNovartisのインフルエ ンザワクチン事業の取得に関連する一時的な増収や費用の増大などに基づきます。一株当たり利益(EPS)の成長は、今回も利益の成長を上回ると予想してい ます。
2017年6月30日を期末とする営業年度の財務予想において業績に重大な影響を与える可能性のある主な要因について、下記の脚注7に 示します。
資本の運用
自社株買い戻し
2016年10月、CSLは5億豪ドルを上限とする市場自社株買戻しを行う意向があることを発表しました。今日まで、CSLは意図した買戻しプログラムの 約11%に当たる約55万株を5億3,000万豪ドルで買い戻しました。
2017年度上半期、当社は包括的な債務管理プログラムの一環として私募債市場から約5億5,000万米ドル相当を調達しました。新規調達における金利の 加重平均は3.0%で、平均期間は12.5年でした。
詳細情報
CSL の決算内容に関する詳細は、当社4E ステートメント、投資家向け発表スライドおよびウェブキャストをご覧ください。いずれも当社ウェブサイトwww.csl.com.au に掲載されています。医療用語の説明についてもウェブサイトでご覧いただけます。さらなる詳細については、以下にご連絡ください。
投資家向け: | メディア向け: |
Mark Dehring |
Jemimah Pentland |
Head of Investor Relations | Head of Communications, Asia Pacific |
CSL Limited | CSL Limited |
Telephone: +613 9389 3407 | Mobile +61 412 635 483 |
Email:mark.dehring@csl.com.au | Email:jemimah.pentland@csl.com.au |
® CSLまたはその関連会社の登録商標
グループ業績
米ドル
12月末6ヶ月決算 (単位:百万米ドル) |
Dec 2015 報告値 |
Dec
2015 報告値
|
Dec
2016
報告値 |
Dec2016 固定レート 換算# |
変動 基本値8 % |
売上 その他収入 総収入 |
3,031 105 3,136 |
3,031 105 3,136 |
3,553 123 3,677 |
3,563 127 3,690 |
17.6% 17.7% |
EBITDA (金利・税金・償却前利益) | 848 |
917 |
1,226 |
1,254 |
36.8% |
減価償却費 | (102) | (102) |
(131) |
(133) |
|
EBIT(金利・税金前利益) | 746 |
815 |
1,095 |
1,121 |
37.6% |
買収に伴う利益 |
176 | ||||
支払利息 | (27) |
(27) |
(38) |
(39) |
|
税金費用 | (176) |
(181) |
(251) |
(255) |
|
当期純利益 NVS-IV 特別(利益)/経費9 |
719 (112) |
607 |
806 |
827 |
36.2% |
基本税引後純利益 | 607 | 607 |
806 |
827 |
36.2% |
中間配当(米ドル) EPS(米ドル) |
0.58 1.55 |
0.58 1.31 |
0.64 1.77 |
1.81 |
10.3% 38.6% |
(#) 固定レート換算では、グループの事業業績を比較しやすいように、為替レートの影響を除いて、前年のレートで今期の業績を示します。これは、(a)米ドル建 て以外のグループ内の企業の当期純利益を、前年のレートで換算(「換算通貨の影響」)し、(b)為替レートの変動で影響を受ける、グループによる主 要な取引を、前年に発生していた場合に取引に適用されるレートで換算(「取引通貨の影響」)し、(c)当年度の外貨の変動分(「外貨の影響」)を調整 するものです。換算通貨と取引通貨、外貨の影響を合わせたもので、最終業績を固定レート換算します。
通貨の影響を調整した NPATの概要
最終税引後純利益 805.5百万ドル
換算通貨の影響 (a) (4.3百万ドル)
取引通貨の影響 (b) 3.1百万ドル
外貨の影響 (c) 22.2百万ドル
固定換算レートの税引後純利益 * 826.5百万ドル
(a) 換算通貨の影響(4.3百万ドル)
(16年12月/15年12月それぞれまでの6ヶ月)主要通貨の計算に用いられる平均為替レートは以下のとおり。 USD/EUR (0.91/0.91); USD/CHF(0.99/0.97)
(b) 取引通貨の影響 3.1百万ドル
取引通貨の影響は、該当する前年同期の為替レートを参照して計算します。計算に関しては、CSLグループ内部(メーカーから販売会社など)の売上と外部 (最終顧客へなど)の売上の両方、そしてそれぞれの取引に適用された為替レートを考慮します。
(c) 外貨の影響 22.2百万ドル
期中の外貨の影響による損失は財務報告書記載のとおりです。
売上の概要
最終売上 3,553.4百万ドル
通貨の影響 9.0百万ドル
固定レート換算の売上*(グループ) 3,562.4百万ドル
* 固定換算レートの税引後純利益と売上は、オーストラリア監査基準に基づく監査、確認を受けていません。
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脚注:
1. 特に明記しない限り、すべての値は、米ドルです。
2. 基本値は、2015年7月31日付で取得したノバルティスのインフルエンザワクチン事業(NVS-IV)に関連する特別経費を除外したものです。
3. 固定レート換算では業績を比較しやすいよう為替レートの影響を除きます。詳細は末尾の注(#)をご覧ください。
4. オーストラリアの住所が登録されている株主には、配当は豪ドル建てで83.776豪セント(為替レート1.3039豪ドル/1米ドル、2017年4月13 日支払い)、ニュージーランドの住所が登録されている株主には、配当はニュージーランドドル建てで89.216 ニュージーランドセント(為替レート1.3940ニュージーランドドル/1米ドル)で支払います。使用する為替レートは、配当決定日のものとします。その 他の株主には、指定のない限り米ドル建てで支払います。
5. CSLは随時買戻しを 延期または終了する権利を有します。
6. 2016年12月21日現在
7. 業績に大きな変動を与える要因として、研究開発活動における成功、規制当局の当社製品に対する承認の決定および適応に関する決定、当社製品に影響を与える 競合の開発、新製品・既存製品の販売能力、製造面での困難や遅延、株式購入パターン、金利および為替レートの変動、製品の製造、流通、価格、償還、市場ア クセス、税に影響を与える法律や規制、訴訟または政府の査察、ならびにCSLの特許その他の知的所有権を保護する能力調査などが挙げられます。
8. 基本値は、2015年7月31日付で取得したノバルティスのインフルエンザワクチン事業(NVS-IV)に関連する特別経費を除外したものです。
9. ノバルティスのインフルエンザワクチン事業(NVS-IV)に関連する特別経費 は、買収による$176mの増収と$64m の一時経費からなります。(@NPAT line)
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日本における連絡先:
CSLベーリング株式会社 -CSLグループ会社、 CSLベーリングの日本法人
コーポレート コミュニケーション
電話:03-3534-5735 Fax:03-3534-5864